春の症状、食のご注意
木の芽が吹き、犬や猫にサカリがつくこの頃、 ヒトにはサカリがつかなくとも(笑)、身体のホルモン代謝には変化がおこります。
春は木気、肝の気が盛んになる季節ですので、血が騒ぎやすくなり、肝機能が亢進しがちになります。
肝機能は、春、風の強い時に変動しやすく、気と血が上昇しやすくなるのです。
肝の気が頭に至れば、精神不安、のぼせ、血圧変動が起こり、眼や鼻に至れば、目の炎症や鼻炎になります。
アトピー性皮膚炎がひどくなったり、蕁麻疹もできやすくなり、モノモライやデキモノなど、肌のトラブルが生じやすいのもこの頃です。
冬には地中で眠っていた植物が芽を出すのと同じように、春は、肌にも吹き出ものができやすくなります。
春めいてくると、気温が上がり、皮脂の分泌が活発になるためです。
さらに、皮脂の分泌が活発になると、肌は汚れる上に、余計に、ホコリや花粉なども付着しやすくなります。
また、強くなってきた紫外線も、肌にダメージを与える原因の一つにあげられます。
春は、肝機能の亢進で、血液が悪さする症状が生じやすくなりますので、痔が出血しやすく、
女性の生理が狂いやすくもなります。^^;
また、肝経は筋肉を支配するので、ぎっくり腰や筋違い、こむら返りや寝ちがいなどを起こしやすくなります。
日頃ストレスの多い人は、精神不安定になりやすく、血圧の変動が大きくなったり、イライラしたり、
不眠症になったり、躁鬱状態になる人もあります。^^;
不安が昂進して、急に動悸がしたり、胸がつまるような感じになったりすることもあり、木の芽時は、精神病に要注意の季節です。
この季節、生理不順が甚だしかったり、降圧剤を常用する人は、イライラがよけい激しくなったり、
ウツ症状を呈することもあるのです。
また、のぼせが強くなり、不眠症を訴えるケースもあれば、逆にいくら寝ても眠くて体のだるさがとれない人も出てきます。
春、首から上に症状が出る場合、高血圧、のぼせやめまい、頭痛であろうと、花粉症や鼻炎や目のかゆみなどであろうと、
ほとんどの場合が、腎の陰気が不足して、肝の陽気が上に昇って起こる「陰虚陽亢化風」ということです。
漢方では、基本的に例えば六味丸を用いて、腎の陰気を補うような処方を基本に、
症状に合わせて証することが大事ですが、八味地黄丸は、陽気が上昇しますので亢進が進んでしまうことになります。^^;
薬には副作用がありますので、なるべく日常生活の気の工夫で、健康を維持増進して、春を楽しみたいものですね。^^
春は、三寒四温などと言われるように、自然界のエネルギー変動が激しいので、食の影響は大きく身体に作用します。
実は、二月の節分頃から四月頃までは、通常の三~五倍、食によるアレルギー反応が起こっているのです。
また、この季節は、痛みや炎症が強くなりやすいですから、そういった点からも、食生活を考える必要があります。
炎症の強い時は特に、熱性の食品(例えばトウガラシ)や、肉、餅類や、高カロリー食品は控えたほうがよいのです。
例えば、お餅、煎餅などの餅米類は水分代謝を抑制し、かつカロリーが高すぎて、却って炎症を促進させてしまいます。
肉類や糖分の過食も皮膚疾患のある時は、分泌を増やしてしまう傾向があります。
そして、一般に春、先ほど述べた症状が出やすい人は、イクラ、カズノコなどの魚卵類、サバ、イワシなどの青身の魚、
赤貝、平貝、エビ、カニなどの魚介類は、いずれも血を汚す食品なので、極力避けることが賢明です。
野菜では、タケノコを筆頭に、アクの強い山菜類は、よろしくありませぬ。
菓子類ではチョコレートが最悪です。^^;
チョコレートは、炎症がある時は、より症状をひどくしますし、肌にとっては悪さしかしないのです。
(これ、バレンタインの友引不作の恨みではないのえ。)。
その他悪影響を及ぼす食品としては、ココア、コーヒー、ナッツ類が血を濁し、
トウガラシ、カレーなどの発汗するような香辛料が分泌を亢進するものです。
玄米は長期的にはよいが、炎症の激しい時は、かえって悪化させることもあります。
乳製品も一般にはよくないのですが、これは個人差がありますね。^^;
ゴマ、ハトムギ、大麦などは食べた方がよい食品となります。
薬膳では、しじみやクコ、菊茶を用いて、肝気を調え、ホウレン草、菊菜、菜の花、
セロリなどの苦味ある緑野菜を食べて、血をきれいにして肝気の亢進や抑鬱を整えることが効果的です。
ホウレン草や菜の花のおひたしに黒ゴマ散らしや擦りゴマ酢味噌和え、
しじみの味噌汁に菊菜を浮かべ、麦混ぜご飯にクコ実を散らして炊き上げて、
菊茶を飲んでほのぼのと、春の気を養ってみるのもいいですね。^^v。
低カロリーな料理で、でんぷん・糖質は控えめにして、血をサラサラにして、
肌のトラブルや血の悪さを防ぎ、夏に備えて・・・
女性の方は薄着の美を振舞ってくだちゃい。爆!