今年は、7月2日が「半夏生」ですね。
七十二候の1つ「半夏生」(はんげしょうず)から作られた暦日で、
夏至から10日頃に当たりますが、天文学的には、太陽が春分点から東に100度離れた時から始まって、
その後5日間、すなわち「小暑」の前日までを指します。
この頃は梅雨の末期で、陰毒が生じるとか、毒気が降って井戸水に混じるとか言われますが、
この頃生える半夏に毒があるからだとされています。
半夏(はんげ)は漢方薬に用いる薬草ですが、別名は烏柄杓(からすびしゃく)
または三葉白草(かたしろぐさ)という名前の通り、
草の葉が半分白くなって化粧しているように見えますね。
半夏は、生食すると局部的に強烈な毒作用を発しますので、良い子や素人衆は食べてはいけません。(笑)
具体的には、舌、喉、口腔内がしびれ、腫れて痛み、よだれを流し、口を開けるのが困難になります。
ひどい場合には呼吸困難に陥ることもあるようです。^^;
そのまま乾燥した塊茎を口にしても同様な目に合います。><
故に半夏は、古来加工を施して利用するものと相場が決まっています。w
有名な漢方の処方では、「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」が挙げられます。
気分がふさいで、精神不安などの神経症的傾向があり、咽喉や食道部に異物感があって、
ときに動悸、めまい、吐き気を伴う症状で、 不安神経症、不眠症、神経性食道狭さく症、つわり、咳、
しわがれ声に素晴らしい効き目があります。
さて、皆さんは、半夏生には、風習として何を食べますか?
関西では蛸(たこ)を食べる習慣がありますが、田植えが終わり、
稲が地にしっかりと根付くようにと願掛けをして、しっかり地に足が付いたら離れない蛸
を食べるようになったと言われています。
タコとサニーレタスとトマトのカルパッチョなんかも良いもんですね。^^
「半夏生」は、昔の農家にとっては田植えの目安とも言われ、
「チュウ(夏至)ははずせ、ハンゲ(半夏生)は待つな」
ということわざがあるように、夏至が済んでから半夏生に入るまでに田植えを終わらせるのが好ましい
と言われていたそうです。半夏生の前に無事田植えを終えた農家では、
この日の天候で稲作の豊凶を占ったり、田の神を祭ったりするところもあったそうです。
奈良盆地では、今でも半夏生には、小麦の取り入れが終り、田植えも一段落するそうで、
この小麦で餅を作り、豊作を願って田の神に供え、
農家の人もいただくという風習が残っているそうですね。
多湿で不順な天候に見舞われやすいこの時節、陰毒に当たらないよう、
この日に採ったタケノコやワラビなどを食べることや種を撒くことを忌む風習(ならわし)と、
供え物をしタコを食べたりと豊作や無病を願う縁起担ぎや願掛けは実に日本らしく、
時節を感じ、楽しみ、生活に弾みを持つ一法ではなかろうかと思います。^^
では、タコとサニーレタスなどを買ってきます。^^v
主夫の勤め。(ボソッ。w)