食中りや水中りに罹ると、腹は痛むわ、下痢は続くわ、吐きもするわで、
体力も消耗してしまって、ますます体内の毒に耐えられなくなりますね。^^;
今までたびたび、私はバリやタイに遊行しましたが、
慣れで油断してると、水アタリにタタラれることがありました。
いつもは、現地で毎朝、陀羅尼助丸を飲んでおくと、
屋台や山で過ごすことが多くても、タタリはないのですが。^^v
もしも、水アタリや食中毒に罹ってしまったら、最も効果的なのは、灸です。
裏内庭(うらないてい)という秘孔(笑)があるのですが、このツボは、食中毒の一発治療点です。
秘伝をお伝えしましょうね。^^
足の第3指の指先の腹の中心に、墨かサインペンで印をつけ、
その指を足の裏に折り曲げて、つけた印がうつったところが、裏内庭です。
このポイントに、米ツブ半分大のもぐさで、灸を据えるのです。
お灸をする回数は、ツボに熱さを感じるまで、
40回でも、50回でも、たとえ100回でも、据え続けることです。
片足が熱くなったら、もう一方の足の裏内庭にも、熱くなるまで、灸を繰り返して下さい。
左右のツボが熱くなり、治療が終わったときには、
吐くものは吐き、下すものは下して、毒素は全部出てしまい、治ってしまいます。
お灸というのは、そもそも、もぐさを皮膚の上で焼くことによって、
ヒストトキシンという火傷毒素を生じさせ、その化学的作用によって、
免疫物質を作ったり、抵抗力をつけて病気を治したり、予防しようとする治療法です。
タバコ灸の場合は、知熱灸といって、皮膚に表面的な火傷を作らず、
お灸と同じ効果が得られるものです。
食中毒や水中りの場合、もぐさがなければ、
線香に火をつけ、直接、裏内庭に触れることが効果的です。
若いグレ者がやる根性焼きのようですが^^;、食中毒の症状が出てれば、
裏内庭に直接線香灸を当てても、熱さは感じませんからね。^^v
漢方薬では、食中りに処方するのは、胃苓湯(いれいとう)です。
水状便の下痢、嘔吐があり、腹痛、口の渇き、尿量が減少する場合に用います。
食中りのほか、腹痛、冷え腹、暑気あたり、急性胃腸炎にも処方する漢方薬です。
もし、食中りなのに、腹部が固くつかえて、腹が張り、便が出ない場合は、
大承気湯(だいじょうきとう)を先に服用して、毒を下します。
大承気湯は、比較的体力の充実した人や肥満体質の人で、
腹部が(特にヘソを中心に)固くつかえたり、張ったりする場合の、
急性便秘、常習便秘、高血圧、不安・不眠・興奮などの神経症に用いる漢方薬です。