早々と12月も第二土曜日を迎え、年度最終の月例講座となりました。
会員の皆様には、更新のご案内と振込用紙をお届けしておりますので年内に手続きをお願いいたします。
年度納めとなる講座ですので、今年のまとめとなるように、最も効果的な体験と展開をと考えています。
納めの行事となる26日の最終日曜では、今年お披露目した技法をダイジェスト版にして会得してもらいましょう。
準備の都合で、納めの行事参加は24日までにご連絡ください。
座学より体験を重んじていますので、なるべく私のしゃべりは簡略にして、体感し会得することに重点を置きましょう。
皮膚(現実には衣服)に触れることが今回のメインになるので、長くなるかもですが^^;そのことを書いておきます。
発生学的に、人体は外肺葉から形成されますが、皮膚→腸→脳神経の順で形成されます。
幸せを感じるホルモンのセロトニンのほとんどは腸で作られることが分かっていて、
腸内環境を整えたり、腸を活性化することは、脳や身体にとって極めて大事です。
その前に形成される皮膚ですが、いわば外界に接する第一次脳ともいえましょう。
ホルモンという観点では、愛情や信頼、共感を感じる「絆ホルモン」のオキシトシンは、
快適な皮膚触覚刺激によって!脳の視床下部から分泌されて、副交感神経を優位にして人をリラックスさせるものです。
また、皮膚にある角質細胞が刺激されると、NO(一酸化炭素)が放出され、
それが脳の視床下部を刺激して、βエンドルフィンを放出させるとともに、
脾臓を刺激してNK(ナチュラルキラー)細胞という免疫細胞を活性化させることも近年明らかになっています。
βエンドルフィンは、鎮痛物質とか脳内麻薬とも呼ばれる物質です。
したがって、皮膚への快い触覚刺激や摩擦重樹は、鎮痛作用で痛みを消すとともに、
免疫細胞を活性化させ、免疫力を向上させると考えられます。
母親が我が子の痛むところに手を当てたら、痛みが消えて行ったり、「痛いの、
痛いの、飛んでけ〜」と撫で摩り、撫で去るお呪(まじな)いには、こうした理が働いているのですね。w
陰陽五行の理や漢方には、こうした経験則が用いられているのですが、何でもか
んでもエビデンス(科学的根拠)を求めても、まだまだ科学では究明できないこ
とも多いものです。^^;
縦巻き・横巻・伸縮の法則もそうですが、その人の絶対法則に従って皮膚を撫でたり、セルフケヤーでは手を振るだけで身体が整います。
これも臨床的に100%認められた現象で、母系遺伝することも分かっていますが、何故かというのは未だ解明されないでしょう。w
近年になって、表皮や真皮に分布しているマイスナー小体(触覚・振動)、メル
ケル盤(触覚・圧覚)、ルフィニ小体(触覚)、バチニ小体(振動)などの触覚
受容器以外に、「C触覚線維」が発見されました。
「C触覚線維」は受容器を持たず、神経線維の末端がむき出しにもかかわらず刺
激を受容し、他の4つの触覚受容器と異なるのは、感情に関わるという点です。
触れたことで、「気持ち良い」、「気持ち悪い」といった快・不快の感情を生み
出し、「触れ(られ)ているのは自分である」という自己意識にも関わっていま
す。
この「C触覚線維」は、指先ではなく指腹や手の平全体でぴったりと触れ、40
0〜800g程度の圧力で最大に働くと発表されています。
圧としては、500mlのペットボトルを置いただけくらいの強さが良い強さ加減になります。w
また、神経線維に刺激が加わり活動電位が生じることを捉えた実験では、秒速3
cmで撫でると副交感神経が優位になり始め、秒速5cmで最大に達し、秒速1
0cmを超えると交感神経が優位になることが発表されています。
文献で見たのはこれが初めてでしたが、経験則から昨年来の陰圧法では例えば側頭骨や後頭骨の陰圧擦過掌、C2(第2頸椎)から尾骨までの椎突起連続擦過手などは、副交感神経を優位に導くため秒速5cmほど、交感神経を覚醒するためには秒速20cmの速度で撫で去ってました。w
然るに、脳の内圧を下げ、リラックスさせて筋肉を弛緩させ、フラクタル共鳴で全身あるいは狙った所を自動運動で回復させるクラニアル法では、秒速0.1〜0.5cmほどの速度で撫でています。
特に頭部への刺激では、未だ発表されてないか、私のアンテナの範囲外にあるのか?その圧は20g〜40g、その速度は秒速1cmよりはるかに低速で最も効果があると確信しています。w
私の立場ではどうでもいいけどw、エビデンスよ、追いついてくれ。w
科学的根拠というものも、日進月歩の発達ある現代ではどんどん書き改められ、今は昔となった知識も多いことですね。^^;
こうすればこうなるという経験則ですが、90%も有効であるならそれを試し、無効なときは違う観点から有効と思える手立てを打つことです。
講座では、ほぼほぼ100%再現可能な手立てを体感し、お持ち帰りしていただきましょう。w
皮膚、腸、脳の関連についてが、今月のメインテーマですが、皮膚の機能についてはまだまだ分かっていないことが多く、腸内環境を司る腸内細菌の働きもまだまだ未解明なことが多いものです。
皮膚の機能の可能性は、これからの科学が色々と発見してくれることでしょう。(他人事ですが。w)
今までにも、2万ヘルツ以上の高周波は、人の耳を完全にふさいでも脳波やホルモンに影響することから、皮膚は音を感じるとされています。
また、皮膚は可視光の三原色のそれぞれに異なる応答を示すことから、皮膚は色を識別することも知られた事実です。
目ではなく膝窩に光を当てると、サーカディアンリズム(およそ1日の体内時計)を調節できることから、光を感じることも分かっています。
生理学上、負傷し出血した場合には、自動的に血小板を集め止血させることから、皮膚は自ら発生した状況を知覚判断する機能もあるようです。
外界に接する原初の脳としての機能は、量子力学的な観点からは、さらに面白い機能があることが発見されて行きそうですね。w
皮膚に関しては、私の最初の研究では、皮膚の皮下組織の癒着を剥がして、筋肉の滑走を良くすることでした。
皮膚の遊びを取ってずらし、皮膚の走行性法則に沿って、爪先でポリポリポリと掻き、皮膚をつまんでフニフニフニと真皮下の癒着を剥がすと、可動域が良くなり、痛みある筋肉や関節が改善するものです。
皮膚には走行性があって、背中ならT3(第三胸椎)へ、腰ならL3(第三腰椎)へと皮膚を引くのが効果的です。
皮膚というモノは正常な状態ではランゲルラインに沿って構成されてますが、皮膚下に異常があると、クライスルラインという固まった状態になって異常を知らせてくれます。
同時に、皮膚には豊富な感覚受容器があり神経が通っているので、皮膚から関節包や内臓などの深部の問題を解決することも可能です。
例えば急性痛やストレス疾患の人は、迷走神経と連絡してるT9(第九胸椎)が固まっていますが、棘突起を挟んで左右の皮膚の滑りを良くすることで、症状が消えます。
慢性痛でもそうですが、痛みは皮膚のポリモーダル受容器で発生する不安定な電気信号のせいであり、皮膚なら2Hz(ヘルツ)の秒速2回の振動を与えることで解決できます。
手の圧力=電位ですので、手を触れることで痛みを消すことができることになります。
指先で触れ、振動を与えることで、身体の歪みや脳脊椎神経の電子伝達の異常を解決することができます。
例えば、伏臥で踵を揃えてみて足の長さに違いがある人に対して、脊椎神経終止部の仙骨の下を指先で触れ、もう一方の手の指先を第1・2頸椎間や背骨を触れて硬くなってる部分に触れ、仙骨下に指で10秒ほど振動されれば、足の長さが整うことが分かります。
皮膚は筋膜同様、全身を覆っているウェットスーツのようなもので、一部が固着したり捻じれていると、全身に影響を及ぼします。
例えば、膜という観点からは、頭皮の帽状腱膜を走行性に沿って開いてやると、SLR(脚上げテスト)で脚が軽く高く上がるようになり、クラニアルの硬膜整体と同様の効果が表れます。
皮膚を遊びを取るようにずらすだけで、身体の可動域の不具合は大きく改善できるものです。
例えば立位体前屈をするときに、首の後方の皮膚を緩めるだけで、確かに前屈が大きくなります。
それ以外にも、膝の後面やアキレス腱部分の皮膚を緩めると、体前屈が大きくなります。
もしも複数人でこれらの箇所の皮膚を同時に引っ張って緩めると、前屈はさらに大きくなるでしょう。w
「シワが寄らない方向に引く」というのが皮膚の陰圧法の法則であり、秘訣になります。
セルフでも確かめられることをやってみましょう。w
仰向きに寝て、右脚を外転させてみましょう。
どれだけ開いたか、大腿内側の内転筋や皮膚の伸展感を覚えておきましょう。
脚を元に戻して、両掌をぴったりと大腿の内側と外側に当て、「シワは寄らない方向に」ということで、
大腿部外側は上から下に皮膚を誘導し、大腿内側は逆に上方へ誘導します。
それだけのことで、ずいぶん下肢の外転可動域が広がることがわかるでしょう。
皮膚の可動性は、体幹や前腕などの回旋の動きについては、皮膚は同方向へ動くものです。
回旋以外の動きについては、骨運動と逆方向に動きます。
試しに立って大腿部の前面と後面に掌を触れ、股関節と膝関節を屈曲していくと、前面は膝方向に移動して、後面は上方、股関節方向に移動します。
皮膚を動かすには、動きを大きくしたいところに皮膚を集めればそこが促されて動きやすくなり、逆に皮膚を離すようにして突っ張れば動きにくくなるのです。
言い換えると、シワが集まる(増える)方向への動きは運動が制限され、そのシワが減少する方向への皮膚の動きは運動を大きくするということになります。
これが以前修めた皮膚からの整体法の理です。
ランゲルラインテクニックでは、例えば大腿神経にアプローチして、全身の神経系が緩み、電気の流れを良くすることができます。
多くの人は仰臥して足を内旋させると、左がゆるく、右が固いものですが、大腿に掌を触れ上下左右に行き難い方向で皮膚の遊びを取って止め、5〜10秒待つだけで内旋が揃い、肩の挙上も楽にできるようになります。
左大腿部は中央、右大腿部は腰骨の下に掌を置くことが最も効果的な秘訣となります。
皮膚にも関節包内受容器につながる感覚受容器があるので、関節包近くに皮膚に遊びを取るくらいの圧で触れ、方向性法則に則って引いて身体を動かすだけで、関節の痛みや動作痛を解決することもできます。
テンセグリティ(張力統合)構造の観点からは、2点を結んで皮膚を引くと、内部の異常が皮膚に表れることで、目に見えず、1点の触診圧では分からない深部硬結や内臓の筋膜癒着などが誰にも分かります。
この理を発展させると、皮膚は内臓も含む深部とも、脳とも直結しているわけですから、ほんのわずかな皮膚刺激で、診断即治療も可能になります。
この方法は解剖学などの知識が無くても、お子様でも再現可能なところが優れていますね。w
今年になって、内臓ー体性反射・体性ー内臓反射とファシアの感覚受容器伝達の観点から、反射点を用いる二点一字陰圧螺旋法を公開しました。
腎臓関連を例にすると、腰方形筋の圧痛・硬結は、反射点として腸脛靭帯や足の小指、腕では前腕橈骨内隙を用い、大腰筋の場合は大腿四頭筋や足底筋、胸椎12番横突起を用います。
腰方形筋を探ると、硬くて圧痛があるところで3指を止め、もう一方の手の3指で脚の外側の圧痛点や足の小指の外側に触れ、左右に回してみて動きにくい方に皮膚をずらし、止まったところで数秒待てば、腰方形筋がふにゅっと緩むのが分かります。
「全集中!水の呼吸」などと口にし、このふにゅっと緩む触感を味わうのは面白いですよ。w
最も圧痛がある個所を選ぶのが効率的ですが、大転子から膝までの腸脛靭帯にせよ、鼠径部から膝までの大腿四頭筋にせよ、いちいち圧痛を確認するのは手間ですし、クライアントが痛がります。w
痛みは脳が嫌がりますし、脳に拒否されると、他の施術の効果も薄れてしまいます。^^;
この「二点一字一方」を使うと、即座に何処を捉えれば良いかが分かり、痛がらせもせず、反応をしばし待って筋肉のゆるみを待たなくても圧痛が消えます。
この方法には色々な応用が利くので、人体のフラクタル共鳴現象と合わせると面白い展開が期待できます。
時間があれば、また参加者の状態によって、これもお披露目できればと思います。
何はともあれ今年最後の気の講座、面白く楽しい体験講座にしましょう。w
講座が終われば、会場をこちらに移して、第一次忘年会です。w
まだシステムキッチンが入ってないので、色々と不便ではありますが、リビングに座る所だけは確保してあります。w
工事中ではありますが^^;どうぞ、楽しいひと時を味わってください。
今日のメニューは、以下の11品です。
1.刻みオクラ、ナメタケ、ワカメの麺つゆ和え。
2.キャベツのシーザードレッシングサラダ。
3.ズッキーニのボルチーニ入りチーズ乗せ、玉ネギドレッシング掛け。
4.ブロッコリーの温サラダ、深煎り胡麻ドレッシング掛け。
5.ホワイトブナピー、大根、人参、メークイン入りポークジンジャーカレー。
6.牛肉(下にたっぷりw)、マイタケ、明石麩のすき焼き。
7.京うらら揚げのチーズ焼き、ネギ散らし。
8.餅入り近江蕪の赤味噌煮。
9.里子芋、一日干しシイタケ、干しマッシュルームの煮合わせ。
10.三重からのファームソーセージ、ケチャップと粒入りマスタードを添えて。
11.男爵芋のバター蒸し、ヒマラヤの紅塩で。