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日別アーカイブ: 2019年9月18日

彼岸の入りを控え、本日は社日にして水曜会。

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朝、嵐山東公園を散歩すると、最早セミの声はなく、キリギリスよりもコオロギ
の声が盛んになってきました。
ショウリョウバッタやアキアカネがたくさん飛んでますが、未だ日中は暑いとは
いえ、秋が深まってきているようです。

23日の秋分の日をはさんで前後3日の1週間が、秋のお彼岸。
2日後の20日からは、秋の彼岸の入りですね。

彼岸という言葉は、サンスクリット語の「パーラミター」の漢訳「到彼岸」の略。
元々彼岸は仏教の用語で、「煩悩に満ちた現世である此岸(しがん)を離れて修行
を積むことで煩悩を脱して、悟りの境地に達した世界(彼の岸)に到達する」と
いう意味をもちます。

が、私たちが普段使っている「お彼岸」という言葉は、修行を経て悟りの世界に達したというよりも、彼岸の期間に寺院で行われる彼岸会と呼ばれる法要や、先祖供養の意味で用いられることのほうが多いですね。
お彼岸の中日である春分の日の意味が「自然をたたえ、生物をいつくしむ」、秋分の日が「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」という意味をもち、昔から先祖崇拝や豊作に感謝してきた日本らしい文化が影響しているのでしょう。

京都はお彼岸の前後は墓参りラッシュで混雑しますので、嵐山に居ると買い物が大変。^^;
ですが、「お彼岸にお墓参り」という文化は、仏教徒が多い他の国と比べても、日本だけの独特の風習です。w
仏教においては、お彼岸の時期に真西へ沈む夕陽の向こう側にある浄土の先祖を偲び、夕陽に拝み供養するのが彼岸の仏事です。

また仏教では、悟りに境地に達する彼岸に至るには、六波羅蜜を行じることが必須と説きます。
六波羅蜜(ろくはらみつ)とは、以下のような行を指します。
1.布施(ふせ)、人に施しを与えること。
2.持戒(じかい)、戒律を守り、省みること。
3.精進(しょうじん)、つねに努力すること。
4.忍辱(にんにく)、苦しくても耐えること。
5.禅定(ぜんじょう)、瞑想などで心を落ち着かせ、安定すること。
6.智慧(ちえ)、正しい判断力をもち、物事の真実を見る目をもって発揮すること。

仏教ではこの6つの徳目、六波羅蜜を実践することで私たちは悟り、浄土の世界
に到達できる人になる、と言われています。
特に6つ目の徳目を心がけて実行していくことは難し過ぎることですが、せめてお彼岸の期間、1週間だけでも、意識して実践して行こうぜ、というのが仏の教えなのでしょう。

行というものは意識行動であり、武術もスポーツも学習も、如何なる技術も、意識して行い続けねばものになりません。
より良くなるには何をどうすればと、意識して行動し、それが無意識になって定着した時が会得した時です。

人も生物ですので、その命題は、適応と進化です。
慣れてただ適応するだけでなく、工夫し、進化を・成長を目指すのが人の人たるゆえんですね。w

然るに、俗世に生きて、日常生活と集積してる習慣に埋没しがちな私たちには、適応がやっとで進化がなかなかまままりませんね。
私もやらねばならぬことですら、やっとくと良いことも含めて、ついつい引き延ばしがちになってます。^^;

まとまった休みが取れたら、などと言い訳しても始まりませんので^^;少しで
も空いた時間を活用して、意識的に学習に向けねばです。w
六波羅蜜の持戒と精進ですよね。w

古来、太陽の重要な記念日が、彼岸(日願)で、太陽に願う日です。
太陽を祭る意味で重要な期間が彼岸であり、仏教が発生する以前から、日本の太
陽信仰において重要な期間が「日願」と言えます。

釈尊は、釈迦族=別名で「太陽族」、と古代インドで呼ばれた家系でしたので、釈迦族も春分の日と秋分の日を重視した民族だったのでしょうね。
古来、日本では、彼岸の期間は、願い事が通じやすいとか、日頃の思いが叶いやすいといわれていたそうです。

彼岸は、悲願にも通じるわけですが、陰陽が等分する秋分や仲秋の名月を期して、日月に願い念じることもいいかもしれませんね。w
意念は相当の効果あるものですが、願いの際には注意すべきことがあります。

掛けっぱなし、で終わっている願いは叶わないので、持続した上で、叶えばお礼参りも忘れずに。w。
願掛け前後に、反省する期間が無い願いは叶わないので、斎戒し、省みてフィードバックすることも忘れずに。w
自分だけの欲心、公平性の無い祈願や呪詛は、反作用や天罰が来るものですので、
自他共の歓びとなることを願いましょう。w

お彼岸入りの20日は、庚申日でもありますね。
願い事がある人は、例えば祇園の八坂庚申堂へ参拝記念することも良いでしょう。
庚申祭が行われますが、青面金剛さんに記祈念する前に、くくり猿に邪念や怠りの心を捧げると良いですよ。

寺伝にいわく、くくり猿に願い事を託して、それを叶える秘訣は、欲を一つ我慢することだそうです。
くくり猿は、心をコントロールするアイテムだと和尚さんが言ってます。

この「くくり猿」は手足を縛られた猿がモチーフとなっています。
これは欲望のままに行動する猿を動けないようにくくりつけ、欲に走らないようと人間を戒めているものです。
その「くくり猿」に願いを込め、欲をひとつ我慢して、本尊の青面金剛に奉納すれば願いを叶えてくれるとされているのです。

くくり猿は全て手作りで、体内には御本尊青面金剛の御札が納められ、開眼の秘法によって魂が込められています。
単なる土産物では無く、庚申尊の御分霊の入った「御守」です。

参拝できない人のために書留でもご祈祷を受け付けられてますが、願いが叶えば、お礼参りができなくても、必ず授与のくくり猿は庚申堂へお返ししなくてはなりません。
作法を忘れず、撥遣(はっけん:念を抜くこと)し、お焚きあげしてもらってください。

願いも、仕事も生活も、日・月、合わさって明るく、一隅を照らさん。w
太陽と月の運行も効果的に活用して、自身のバイオリズムと運気リズムを適用し、LIFE
の語源たる「いきいき生きる」生活をライフスタイルにしたいものですね。

ところで、春秋のお彼岸付近には、古来は「社日」を大事な習慣としていました。
実は、今日が「社日(しゃにち、しゃじつ)」に当たります。

「社日」は1年に2回あって、春分と秋分の日に最も近い「戊(つちのえ)」日が、社日となります。
それぞれ、「春社」・「秋社」と略されることもありますね。

「社」には、「土地の守護神、産土神(うぶすなかみ)」という意味があって、
土地の神様である産土神をまつる日とされています。
元々は唐から伝わった風習ですが、いつごろから日本で広まったかは定かではな
いようです。
が、古来から八百万の神々を大切にしてきた日本人にとって、土地の神様をまつ
ることは何の抵抗もなかったことでしょう。

社日は「土の神」をまつるので、この日は農作業など、土をいじることを忌む風習が各地に見られ、
地神(じがみ)講の祭日としているところも多いですね。
また、土地の守護神というよりも農耕の神様と捉える地域もあり、信州の「お社
日様」は春は神迎え、秋は神送りとして餅をついて祝ったといいます。

京都市内では特に社日の祭りは見かけたことがないですが、京都府の旧中郡地域(現在の京丹後市)では社日参りとい
う風習があるそうです。
朝のうちに東方にある寺に参り、昼には南方の寺に団り、夕方西方の寺に詣でて日の入りを送るもので、彼岸の行事との共通性がみられ
ますね。

この風習、「春の社日に酒を呑むと耳が良くなる」という言い伝えがあり、これを治聾酒(じろうしゅ)と言うそうです。
ふむ、今日は秋の社日ですが、酒を飲むと何やらご利益がありそうな?w
だったら、産土神の松尾大社は酒の神様でもあるので、ちくと参拝して、夕刻か
らは飲むことにしましょう。ww

社日の今宵は水曜会。料理の方は仕上がりました。
今日のメニューは、以下の11品です。
1.刻みオクラ、キュウリ、ワカメの麺つゆ和え冷やし汁。
2.ツルニンジンの胡麻油炒めと九条ネギの煎り玉子合わせ。
3.ゴーヤ、キムチ、凍らせ豆腐、豚ロースのチャンプルー炒め。
4.ざるモズク、生姜入り麺つゆポン酢で。
5.牛ロースステーキとエリンギ・シメジのステーキソース炒め。
6.煎りちりめんじゃこ、小松菜、エノキダケの合わせ和え。
7.鶏胸肉の生ハム、エビチリソルトか特製酢味噌で。
8.茹で豚足の炙り焼き、同じくエビチリソルトか酢味噌で。
9.豚骨・鶏がら出汁のたっぷり野菜カレー。
10.鶏胸肉ミンチ、エノキダケ、ガーリック、フリスビーフライドオニオンの
ミンチボール揚げ。
11.鶏軟骨のから揚げ、レモンを添えて。