冬至の今日は、暖かく快晴の京都です。
1.桂川の堤道から見る松尾橋、嵐山、愛宕の遠景、愛宕の麓に龍が行くかの如き白雲が見えます。
陽気衰え、陰気が最潮になる冬至は、晴れてくれるのが好いですね。
夜から天気が崩れ、明日は雨が降ると膝が言ってるようですが、柚子風呂に入って温めることにしましょう。w
京都の寺院では、冬至の行事に、カボチャや大根をお接待する処が多くありますね。
陰気極まる今日この頃、根菜や鍋物の団欒などで、心身ともに陽気を養うことが大事ですネ。^^
京都検定2級の問題で、過去3回出題されたものに、「冬至の七種(ななくさ)」というのがあります。
2つ「ん」がつく7つの食べ物で、冬至に食べて、無病息災、一陽来復の運気向上を願うものです。
南京(なんきん)、蓮根(れんこん)、人参(にんじん)、金柑(きんかん)、寒天(かんてん)、銀杏(ぎんなん)。
うん、確かに「ん」が2つ入ってるけど、最後の一つは・・・饂飩。。w
これ、「うんどん」と読むか?普通は「うどん」ですよね。^^;
饂飩の由来は、奈良時代に唐から伝わった「こんとん」だという説があります。
「混飩」は、小麦粉の皮に餡を包んで煮たものですが、熱い食べ物なので「温飩」と書かれるようになり、食偏に改められて「饂飩」になったとか。
「温飩(おんとん)」が漢音で「うんとん、うんどん」となり、第2音節が脱落して「うどん」となったとか。
「うどん」の呼び名が用いられたのは室町時代からですが、江戸時代にも「うんどん」も用いられていたらしいですね。
現在のうどんは、「麦縄」、「切り麦」とも呼ばれ、熱したものを「熱麦」、冷やしたものを「冷や麦」といったことから、「麦」だけでも「うどん」を表したと考えられています。
冬至にうどんは温まって良いでしょうが、現代で「ん」2つに拘るならば、「はんぺん」とか「インゲンマメ」とか、「アンパン」でもええんちゃうん?と思ってしまう。w
「ワンタンメン」とか、「甜麺醤(てんめんじゃん)」なら、「ん」が3つで、最強やん。(笑)
冬至の七種は、栄養学の上からも一理ある智慧なのでしょうが、一般庶民には運気を上げる呪(しゅ)でもありましょう。
日本では、太陽の力が最も弱まり、その後回復していく冬至を「一陽来復(いちようらいふく)」という言葉で表現します。
「一陽来復」には、冬が終わって春になるという意味や、良くないことが続いた後ようやく幸運が向いてくるという意味もあることから、先人はこれからスタートする1年に「運」がやって来る様に考えたのですね。
「ん」のつくものは「運盛り」といわれて縁起をかつぐものですが、「ん」が2つつくなら運気は2倍になるのだとか。w
また「いろはにほへと」の47音が「ん」で終わることから、「ん」が物事の終わりをあらわすといった「一陽来復」の願いも込められているのです。
和語の呪でいうと、「はい、はい、分かってる」とか「すまん、すまん」とか、2語の重ねは強調以外は、意味の否定を表してますね。
「ん」の重ねは、終わりの否定、始まりを表すものでしょう。
神道では、冬至の礼法として、「運」「鈍」「根」の気を神棚に供え、神気を戴いてから料理して振舞います。
運気向上し、根気が宿って、鈍に生きられますようにという呪(しゅ)ですね。
「鈍(ドン)」と言うと、現代では「ドンくさいやっちゃな〜」とか、「鈍感でんな」とか、イメージが悪いですが、
本来は『己の力を過信せず、ていねいに生きる心がけ』を意味する良い意味の言葉だったんですね。w
そういえば、武田信玄の語録に「人は、少し鈍なるが良し」という言葉がありました。
カミソリのように切れる鋭才の人物は、軍を率いるに犠牲を多く出したり、自他共に傷つけることもあろうかと?^^;
私も昔、体の動きも頭の働きもキレキレのときがあったのですが、歳とともにどんどん鈍になってきてますねえ。(自爆)
昨日なんざ、然る2件の顧問先への翌年と翌月の指示書を4度も書き直し、仕事の歩みが鈍亀です。^^;
30代にして弟子から「ボケを覚えてください」と言われ、それから「アホーマンス」を心掛け、つらつら考えたもんです。w
利口に見えて、やらせた結果も利口なら「リコウ・リコウ」で、次々とハードルを上げられ、いずれは頭打ち、挫折するときが来るかもです。
リコウ・リコウさんは、損どすえ。(ワラ)
利口に見えて、やらせた結果、阿呆なら「リコウ・アホウ」で、非難のもとですね。^^;
本人が自身を利口と思ってる「リコウ・アホウ」は、最もタチが悪く、傍迷惑の極みです。w
阿呆に見えて、ホントに阿呆な「アホウ・アホウ」なら、人は相手にしませんし、優しい人は庇ってくれます。w
一番得なのが「アホウ・リコウ」で、阿呆に見えて、やらせてみたら見事に結果を出せる人。
これなら、拍手喝采で喜ばれ感心されて、妬みや嫉みの障害も受けないでしょう。w
ツッコミ、毒舌や皮肉・批判の鋭さよりも、柔らかいボケをかましつつアホーマンスする方が笑いも取れて和みますしね。w
一陽来復で運気発揚の春を目指して、継続とは力なりで根気をもって、鈍に努めてまいりましょう。^^
さて、本夕は下弦の月にて、水曜会。
冬至の七種は全部は揃いませんでしたが、半月にちなんでか、半分がとこ入手したので、これを振舞うことしましょう。
2.今日のメニューは、「ん」の付く運盛りで、以下の10品です。
1.インゲン豆の胡麻和え。
2.いづみ式ロメインレタス、京揚げ、小松菜、ツナの炊いたん。
3.ニンジン、エリンギ、キャベツ、玉ネギの甜麺醤(テンメンジャン)・豆板醤炒め。
4.半月切り大根の焼肉ソースバターステーキと牛カルビの焼肉。
5.豚(トン)ヒレ肉の唐揚げ、レモンを添えて。
6.南京カボチャと合挽きミンチのそぼろ煮。
7.ピリ辛甘酸っぱい蓮根と鶏ミンチのナンプラーそぼろ炒め。
8.チキン肩肉のニンニク・生姜竜田揚げ、レモンを添えて。
9.里芋の煮つけとろみ餡かけ。
10.ニシンの山椒照り焼き。